早口市日見学

日用品から地元のソウルフードまで

毎月「9」の付く日(9日、19日、29日)に、大館市田代地域の早口駅前で開催されている朝市「早口市日」。野菜や果物、魚介、日用品、地元のソウルフードなどさまざまな商品が集まり、地元のお客さんを中心ににぎわいを見せています。

200年の歴史をもつ早口市日

早口市日が始まったのは江戸時代後期。太平洋戦争による中断などを経て、約200年が経った現在もその文化は続いています。

高齢化や人口減少などの影響を受け、数年前まで継続の危機を迎えていましたが、産地直売所「たけのこ館」を運営する田村貴明さんなど若い世代が中心となって奮闘。能代市や北秋田市など、近隣の市町村とのつながりを深めて新しい出店者を増やし、今再度盛り上がりを見せています。

地元らしさと新しさが混在する出店者たち

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お隣、能代市の「SUN農場」が営業する手作りコッペパンのお店「アグリコッペ」。白神酵母と国産小麦を使ったコッペパンは毎回大人気!このコッペパンを狙って訪れるお客さんも多く、出店後すぐに売り切れてしまうことも多いそうです。

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北秋田市の農家、「ふかさわファーム」。産地直送の新鮮な野菜たちの中には、ちょっと珍しい物も。

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こちらは「花オクラ」。オクラの花によく似ていますが、似て非なるものだそうです。花の部分をサラダやおひたし、天ぷらにしていただくと◎。

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春のモニターツアーにも参加してくれた、自家焙煎コーヒーの「カフェルームわんど」。その場で飲めるのはもちろん、自宅で手軽に楽しめるドリップバッグも販売しています。

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早口商友会の会長、中山広峰さんが営む「中山商店」の魚介類も。

 

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他にも、漬物やお惣菜、乾物、花・野菜の種など、地域の人びとに愛されるさまざまなお店が並びます。

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金物店の店先には、クマよけの鈴や農家の人の仕事道具も。早口市日ならではのラインナップは、まるで地域の人びとの生活に入り込んだような感覚が味わえます。

休憩スペース「ねまるべ」

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休憩スペース「ねまるべ」は、数年前に若手世代の発案で設置されたものです。

「ねまる」とは、秋田弁で「座ってゆっくり休む」という意味。早口市日を見て回ったお客さんたちが、コーヒーを飲んで休んだり、隣り合った人と会話をしたりと、思い思いに時を過ごす場所です。

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高齢者が多い田代地域。こうしてゆっくり「ねまる」時間は、地域にとってとても大切なものです。

「9」の付く日は早口駅前へ

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商品が手に入るだけでなく、地域の人びとのリアルな生活を身近に感じられる早口市日。「9」の付く日は早口駅前まで足を延ばしてみませんか。

ライター:丹波桃子